「特定技能制度は技能実習制度の一歩先を走っている制度」 外国人雇用協議会 政策部会 柴崎理事に聞く特定技能のメリット | 特定技能online

「特定技能制度は技能実習制度の一歩先を走っている制度」
外国人雇用協議会 政策部会 柴崎理事に聞く特定技能のメリット

2019年4月に特定技能が新設されたことによる期待や変化などはありますでしょうか?

2019年4月以前は、技能実習か技術・人文知識・国際業務という「日本語力×技能」で差のある2つの在留資格がメインでした。その2つの間に入るような形で特定技能制度が新設されました。
ただ実際には、特定技能制度はかなり技能実習制度寄りの立ち位置となっている状況です。

プレーヤー的にも、オペレーション的にもブルーカラー寄りの制度になってしまっています。技能実習から根本的に構造に大きな変化が起きているという印象はいまだ受けていません。

しかし1点、非常に大きな変化がありました。それは、特定技能制度では外国人材の転職が可能であるという事です。つまり、技能実習制度と比べ、労働者側の権利が大きく変わりました。この点は、外国人材からしても特定技能を選択するポイントになるのではないでしょうか。

我々外国人雇用協議会としては、特定技能制度は技能実習制度の一歩先を走っている制度だと認識しています。

厚生労働省が発表した『外国人技能実習生の実習実施者に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表します』では「労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した7,334事業場(実習実施者)のうち5,160事業場(70.4%)。」との事でした。
(引用:厚生労働省「外国人技能実習生の実習実施者に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表します」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06106.html

外国人労働者がさらに日本で働きやすくなるためにも、特定技能制度には期待をしています。

  

2019年4月に特定技能が新設されてから1年以上が経過しました。しかし受入れ人数は思うように増加していません。この原因について、お考えをお聞かせください。

まず前提として、特定技能制度の需要は非常に大きいと感じています。そのため、現状の受入れ人数の進捗に関してはあまり心配する必要はないと考えています。
その上で、思うように受入れ人数が増加しなかった理由が2つあります。

一つは、二国間協定の締結に予想より時間がかかってしまったことです。
日本の思惑通り進んだわけではありませんし、やはり相手各国にもそれぞれの思惑や背景があり、スムーズな締結には至りませんでした。

二つめはコロナウイルスの影響です。
そもそも入国が不可能になってしまったことや、試験も実施できない状況です。日本国内にいる技能実習2号・3号修了者であれば影響は少なかったと思いますが、それ以外の外国人材は身動きが取れなくなってしまいました。当面この影響は続きそうです。

また、技能実習における監理団体において、特定技能より技能実習の方がビジネス的に安定しているという点も影響していると思われます。

技能実習であれば、監理団体は技能実習生一人につき月額2~3万円×36か月の売り上げがあります。登録支援機関という形でも売り上げを作ることができますが、特定技能は転職可能な制度です。いつ自分たちの手から離れてしまうか分からない特定技能より、転職不可能な技能実習制度の方が安定しているのです。

このような背景より、技能実習2号修了後、特定技能ではなく技能実習3号への移行を進める監理団体もあるようです。そういった情報が、受入れ企業や外国人材に正確に伝わっていないと感じることもあります。

  

特定技能制度のメリットについてはどうお考えですか?

まず、技能実習では受入れができなかった職種での受入れが可能になった点です。

特定技能では、「外食業」での受入れが可能になりました
この業界では人手不足も加速しており、有効求人倍率は4.32倍(2017年)となっています。

特定技能では14業種での受入れが可能ですが、有効求人倍率が高いにも関わらず日本人の採用が難しい業種がほとんどです。そのような業種の企業にとっては、技能実習だけでなく、特定技能という新たな雇用が期待できるという事は大きなメリットではないでしょうか。

また技能実習生に比べて、長期的な就労が可能であり、高い日本語力が望める点もメリットです。 技能実習では基本的に3年、長い人で5年の滞在です。特定技能では基本的に5年の滞在となります。また技能実習や留学生で、長期間日本に滞在経験のある人材の特定技能への移行を考えると、より長期的な滞在が可能であり、日本語力にも磨きがかかるため、企業にとってはとても魅力的なのではないでしょうか。

関連記事リンク

セミナー情報

ニュース情報

申請種類から探す
対象技能から探す
支援機関から探す
新着コラム記事
新着Q&A記事
NEWS・記事
企業向けセミナー